環境や社会に配慮した製品

当社グループは、SDGsをはじめさまざまな社会的課題に対して、化学をベースとした製品?サービスを通じてその解決策を提供し、持続可能な社会の発展に貢献していきたいと考えています。
そのために、当社グループは「環境」、「エネルギー」、「ライフ」を持続可能な社会の発展に貢献する重点分野として、当社の強みである蓄積された技術?ノウハウとそれを発展させていく人財、そして「ナケレバ、ツクレバ。」の精神で、環境課題の解決や社会に貢献する製品づくりを進めています。

環境

「KFポリマー」(ポリフッ化ビニリデン(PVDF))

地球温暖化の緩和への貢献

電気自動車搭載用のリチウムイオン電池用バインダー
としてCO2排出削減に貢献

温室効果ガスに起因するとされる地球温暖化に対して、パリ協定をはじめ、さまざまなレベルで緩和?適応への取り組みが進められています。各国政府や自動車メーカーは、自動車の排気ガスに由来する温室効果ガスを削減する方針を次々と打ち出し、ガソリンや軽油を使う自動車から電気自動車などの環境対応車へのシフトを活発化させています。
電気自動車へのシフトを確実に進めるためのキーテクノロジーが車載用電池です。リチウムイオン電池は、軽量でエネルギー密度が高く、充放電の繰り返しによる劣化が小さいことから、現在、ほとんどの電気自動車に搭載されています。リチウムイオン電池の信頼性の向上、走行距離を伸ばす高容量出力化、高速充放電、電池コストの低減、充電設備の整備などの課題の解決が、現在、強く求められています。当社のKFポリマーは、活物質への高い接着性、広い電位領域での電気的安定性とリチウムイオンの高い透過性を示し、リチウムイオン電池用バインダーとして求められるさまざまな性能を十分に満たし、長期信頼性が求められる車載用のリチウムイオン電池に広く使用されています。さらに、リチウムイオン電池バインダーの先駆者として、全個体電池などの次世代車載用への対応を積極的に進めています。

  • PVDFレジン
    PVDFレジン
  • リチウムイオン電池の構造(イメージ図)および、活物質?集電隊の接着の様子

「フォートロンKPS」(ポリフェニレンサルファイド(PPS))

地球温暖化の緩和への貢献

自動車の軽量化による燃費向上でCO2排出削減に貢献

自動車の重量を軽くすることで燃費の向上を図り、温室効果ガスの削減に貢献することが期待されています。内外装部品を中心に自動車の総重量の約7割を占める鉄に替わる軽量素材の利用が進んできています。
当社は1980年代に、それまではもろい材料とされていたPPSの弱点を克服した分子構造(架橋構造を持たない直鎖状)を持つPPSの開発に成功しました。このPPSは、成形加工が容易であると同時に熱安定性に優れ、伸びや衝撃にも強い素材です。また、架橋型PPSと比べて厳しい電気的特性にも対応するなど、自動車部品の金属代替用途として求められる特性を兼ね備えています。主に、耐熱性が求められるエンジン周辺や電装品の外装に使用されるなど、年々需要が増加しています。

PPSレジン
PPSレジン

ライフ

NEWクレラップ

フードロス削減への貢献

無駄のない豊かな食生活をサポート

現在、世界での食料廃棄は年間約13億トン、日本での食品ロスは約612万トンと試算されています(平成29年度 農林水産省推計)。食品は、劣化して食べられなくなると廃棄されますが、劣化する原因はさまざまです。しかし、酸化や乾燥が原因である場合には酸素や水蒸気を通しにくくする包装技術によって、食品の劣化を遅らせることができます。
「NEWクレラップ」は、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)製の家庭用ラップです。PVDCは、他素材のラップと比較して、酸素を通しにくい特徴(酸素バリア性)があり、食品の酸化を防ぐ効果があります。また、水蒸気も通しにくいため、食品の乾燥を防ぎ、みずみずしさを保ちます。その他、熱に強い特徴からそのまま電子レンジに使用できるなど、食品の保存に非常に適している素材であり、食品の「もったいない」廃棄の削減にも貢献しています。

  • 食品保存の例
    食品保存の例
  • 食品保存の例
    アボカドは、酸素に触れる(酸化する)と褐色に変色する食材です。「NEWクレラップ」で包まれたペースト状のアボカド(左図)は、ポリエチレン製のラップで包まれた場合(右図)と比較して、変色が抑えられることがわかります。

クレハロンフィルム

フードロス削減への貢献

戦後の栄養不足を支え、今も食品廃棄の削減に貢献

クレハロンフィルムは、「NEWクレラップ」と同じ原料であるポリ塩化ビニリデン(PVDC)製のフィルムであり、魚肉ソーセージ用ケーシングなど、主にレトルトソーセージの包装に使用されています。高温高圧殺菌に対応できるため、ソーセージの常温での輸送や長期保存が可能となり、戦後の冷蔵設備が不足している中でも広く普及し、当時の日本の貴重な蛋白源として重宝されました。現在でもソーセージは手軽な食材として利用され、保存期間が長いことで食品廃棄の削減にも貢献しています。

クレハロンフィルム
クレハロンフィルムの使用例